カードローンと証貸(証書貸付)の違いとは

個人向けの少額融資は、便利性の高いカードローンが主流となってきました。無担保・保証人無し、身分証だけで即日融資が可能なのですから、かなり便利なローンシステムだと言えます。しかし、カードローンシステムがどんなに主流になっても、昔からあるローンシステムが無くなる訳ではありません。特に、証書貸付というローンは、未だに需要の多いローンシステムだと言えます。

貸付証書とは、「金銭消費貸借契約書」を使ったローンになります。この金銭消費貸借契約書は、簡単に言うと借金の証文のようなものです。借入を行う人間(企業)の情報を記載して、実印を押す必要があります。また、この契約書には、借入金額、金利、期間、返済方法などを記入することになります。

カードローンとの決定的な違いは、限度額が全く違ってくることです。消費者金融や銀行の行う、カードローンの融資限度額は、300万円~500万程度が妥当でしょう。しかし、証貸の場合、融資限度額は数千万になります。その為、一年以上をかけて返済を行う「長期資金」が必要な企業などには、絶対に必要なローンシステムになります。もちろん、大きな金額を借金するので、金利は安く設定されることになりますが、担保や連帯保証人が必要となります。

カードローンは、個人向けの融資。証貸は、企業向けの借金の仕方だと言えます。しかし、この証貸のシステムを個人が利用することもあります。それは、自動車や土地、マンションなどの高額な商品を購入する際です。

完済迄の期日を、「金銭消費貸借契約書」に記載する形になりますので、資金運営を必要とする企業以外にも、カードローンでは足りなり金額の買い物をする個人にとっても有効な借金の仕方になります。

証書貸付のデメリットは、審査が厳しいこと。

銀行は、証書貸付を行うことで、数年間に渡って利息を手に入れることが出来るので、嬉しいはずなのですが、完済までにはかなりの期間を必要とする為、リスクが高まります。その為、個人に貸し付ける少額融資に比べて圧倒的に審査も厳しくなってしまいます。殆どのケースで担保を必要とされ、連帯保証人も求められることになります。

最近では、カードローンの便利性を大々的にコマーシャルする貸金業者が増えてきました。銀行のHPを見ても、証書貸付を全面にアピールしている銀行は全くありません。普通に生活している時は、カードローンで十分でしょう。しかし、大きな金額の融資を行う為に、証書貸付があるということは頭に入れておきましょう。

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